りりの話子どもの頃、りりという名の雑種犬を飼っていました。 とても優しい性格をした犬で、私によくなついていました。 ところが私はりりと遊ぶことにだんだん飽きてきて 散歩に連れて行く回数が少なくなっていきました。 鎖に繋がれたままのりりは よく吠えて近所から苦情がくるようになりました。 ある日我が家からりりはいなくなりました。 母親の説明によれば もっとりりをかわいがってくれる家にもらわれていったということでした。 私は長い間 りりにしでかしたしうちゆえ 自分自身を許すことができませんでした。 もう何年もたって大人になってから りりの写真を手に 供養のつもりで散歩に出かけたこともあります。 生きているうちにこそすべきことでした。 ヒーリングの仕事を始めたばかりのこと 瞑想をしていると、頭の中でご~んという深い音がして その頃私を強力にサポートしてくれていた高次元のグループたちによって りりのいる天界に導かれました。 そこでのりりは記憶の中より大きくたくましくなっていて幸福そうでした。 そしてまるで何事もなかったように私を受け入れたのでした。 生前りりの生涯が幸福なものであったわけではありません。 不自由で淋しい思いのまま生を閉じたのだということが 私には直感でわかりました。 それをただ私の全存在を受け入れ 共にいるという行為で私を満たしたのでした。 許すというレベルを超えていました。 無条件の愛というとき、私はりりの深く気高い愛を思い出さずにはいられません。 ジャンル別一覧
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